2013年 東芝HG5dを採用するSSD、CFD販売社“S6TNHG5Qシリーズ”向け高速化ソフト「プチフリバスター」強化版のOEM開発

2009年の開発、リリースした「プチフリバスター」は、SSD/HDDを高速化すると同時に、プチフリ現象を対策するソフトウェアとして、ユーザから高い評価を得て、翌年の2010年にOS管理外メモリを活用、更なる高速化ソフトとして「プチフリバスター Duo drive Ver.3」をリリース。以降、グレードアップをしたVer.3.1のリリース後に、CFD販売社向けに東芝HG5dを採用するSSD、“S6TNHG5Qシリーズ向け高速化ソフト「プチフリバスター」強化版をOEM開発するオファーが入った。東芝製SSDの販売は、国内の総販売代理店であるCFD販売社が事実上の総販売元であった。当時、弊社(電机本舗)ではSSDそのもののピーキー(限定的な範囲でのみ発生する)な特性についての研究調査がほとんど終了しており、研究・開発で培ったノウハウ、技術の総力を上げて、SSDの機能強化ができるよう、ソフトウェア「プチフリバスター」(※現在の「SSD_TURBO_BOOST/SSD Turbo Booster」)を基盤とした強化版を制作することに。

開発するに当って、SSDの機能強化ができる提供可能なソフトウェアは、全てスペックとして盛り込む考えで進めた。

  • まずは「プチフリバスター」(「SSD_TURBO_BOOST」)本体のソフトを提供する。これは開発当時の説明で補足した、自動車やバイクのサスペンション(クッション)に相当するものである。PCSSDの連動を滑らかにすることで、明らかに高速化する。
  • また、当時のユーザはSSDの磨耗を嫌い、高い確率で“RAM-DISKを併用”していた。従って、弊社が開発したRAM-DISK「RAMDAを装備することにした。
  • SSDの検査とリフレッシュを実行する「SSDブースター」の前身であったMyDefragブースター(マイデフラグ・ブースター)」を提供した。過去のテスト研究からこの時点で、SSDのブロック問題はSSD内部でガベージコレクションというSSD固有のデフラグ処理を実行していることを確認、判明していた。PC上で適切なデフラグを実行しないと、SSD内部のガベージコレクションの負荷が増加し、寿命も速度も低下することになる。これは後日、判明するのだが、当時の東芝製SSDでもディスクに空き領域が少ない状態で半年以上使うと、数割という大きな速度低下となる現象が発生した。これらを想定して「MyDefragブースター」を装備した。   「MyDefragブースター」は、フリーウェアの「JKデフラグ」の制作者であるJ.C. Kessels氏が、万人が使えるようにと改良して、公開したデフラグソフト「MyDefrag」をコアエンジンとして採用し、そのミドルウェアとしてSSD専用のデフラグを実行するスクリプトを追加して実装した。「MyDefrag」は誰でも機能追加できるように、ユーザが自分でデフラグ手順をテキストファイルで追加できるように強化されていたもの。このテキストファイルをマクロとか、スクリプトなどと呼称している。   「JKデフラグ」はソースコード(プログラムの設計図)が公開されており、第三者がこれをカスタマイズできるようになっていたのだが、そのような手順通りを実行することなく、スクリプトの追加で同じようにカスタマイズができるようになっていた旨を踏襲することに。このソフトの開発は長年のSSDを取り巻く問題解決の痞え(つかえ)を取り去った思いだった。
  • 当時はまだSSDが注目され始めたばかりであり、容量にして128GB~256GBが主流であった。当然ながら現在、活用されているパソコンにはHDDが搭載されており、これを高速化するSSDを載せ換えるケースが多い。当時の一般的であったHDDは480GB~2TBくらいであり、これを低容量のSSDに複製するのは、Windowsの標準機能として、常識的にできなかった。その後の追加仕様として、このようなデータ、情報移管のシチュエーションを想定して、「簡単ディスク引越しKit」を提供、情報等の移管作業をワンタッチで実現できるようにした。

このように当時、想定していた問題を解決すべく、既存ソフトを整理、強化し、SSDの機能強化を支援するソフトウェアとして実装、OEM開発として完成した。本ソフトは、お陰さまで月間1万本を売上し、数十万本の出荷に至っている。